無酢酸透析

酢酸フリー透析剤 カーボスターの導入
現在の一般的な透析剤では主にアルカリ化剤に炭酸水素ナトリウムを用いていますが、カルシウムやマグネシウムなどの結晶析出を防ぐため少量の酢酸が含まれています。しかし、酢酸は心機能抑制作用や末梢血管拡張作用を有し、透析中の血圧低下の原因のひとつと考えられています。無酢酸透析剤カーボスターは、国内唯一の酢酸を含まない透析剤であることから透析中の血圧安定などの効果も期待されています。 当院ではセントラルサプライ方式(多人数用透析液供給システム)において無酢酸透析剤カーボスターを導入し全ての方に使用することが可能となりました。腎不全が進行すると酸の排泄低下に伴い代謝性アシドーシスが出現(本来中性の血液が酸性になります)し、食欲低下や易疲労感の原因になることも知られています。学会などで無酢酸透析剤の使用効果として、食欲亢進や易疲労感の消失が報告されています。それは無酢酸透析剤が代謝性アシドーシスの優れた是正効果を有し、「血液透析患者の透析前血中重炭酸濃度は 22mEq/L以上に維持すべきである」とするK/DOQIのガイドラインに沿った透析が可能となっているからであると考えられます。当院におきましても無酢酸透析剤の導入で皆様がより快適な透析が行えることを期待しています。